食事・栄養シリーズ4回目。前回の記事で、一括名表示により何が入っているかわからなくなっていること、遺伝子組み換え食品の表示のワナなどをご紹介しましたが、中には表示してあるので気をつけて見れば避けられる添加物もあります。今回は特に毒性の強い添加物をご紹介したいと思います。
「用途名つき物質名」に注意する
保存料や甘味料など8種類の用途に使われるものは、消費者の選択に役立つ情報として、その用途名を合わせて表示することになっている。例:「保存料(ソルビン酸カリウム)」など
その8種類の用途とは以下のとおり。
甘味料、着色料、保存料、増粘剤・安定剤・ゲル化剤又は糊料、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防かび剤または防ばい剤
この、用途名つきで表示しなければならないものは毒性が強いものが多く、表示を見かけた場合は特に注意した方が良いものになります。それぞれの代表的な物質と危険性を調べてみました。
*甘味料
サッカリンナトリウム、ソルビトール、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロースなどが代表的。サッカリンには発がん性があると言われています。ソルビトールはもとは天然に存在する甘味なのですが、人工的に作られたものは遺伝子組み換え作物によって作られた可能性があります。アスパルテームが殺虫剤であるというのは有名ですが、化学兵器とか毒物とかそういったアブナイものを作る過程でたまたま甘いものができたから甘味料にした、という話もあります。虫を殺せるくらいの毒であることは間違いないです。アセスルファムカリウム、スクラロースは2000年前後に認可された新しい添加物であり、安全性にも疑問があることから避けた方が無難かと思います。「カロリーゼロ」の謳い文句にだまされるとあとで痛い目を見るかも。
*着色料
タール色素(赤2、3、40、102、104、105、106、黄4、5、青1、2、緑3)が問題ありですね。発がん性や催奇形性があり、分解されにくいのが特徴。アレルギーの原因になっているとも言われていますので、絶対に避けるべしな添加物です。タール色素は化粧品、特に口紅に使われていることが多いので、私はそっちの方が恐いかもと思ってます。口紅って知らずに食べちゃってるので、1本使ったということは1本食べちゃったってこと!着色料避けても口紅塗ってたらあまり意味ないかも?
*保存料
ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウムなどが代表的。ソルビン酸カリウムは遺伝子を突然変異させて発がんさせる可能性があるようで、できる限り避けたいところ。安息香酸については、2006年にイギリスで、清涼飲料水内の安息香酸ナトリウムとビタミンCが化学反応を起こし、発がん物質のベンゼンが発生したという事件があり、回収騒ぎがあったそうです。栄養ドリンクやジュースに入ってます。
*増粘剤・安定剤・ゲル化剤又は糊料
「増粘多糖類」という表記をよく見ると思います。具体的な物質としては「○○ガム」といった名前のものなど数十種類あるようです。おかしな表示の決まりがあり、1種類添加された場合は「増粘安定剤(アラビアガム)」と物質名を表示しなければらないのに、2種類以上の場合は「増粘多糖類」と表示され、中身が省略されてしまうのだとか。ですから、こちらも一括表示のワナと同じで、何が入っているかわからなくさせられています。
*酸化防止剤
ビタミンC、ビタミンEといったものについては、天然にも存在するものなのでそこまで気にすることはないかなと思っておりますが、問題なのがBHA、BHTという添加物で、発がん性や環境ホルモンの疑いがあるとのこと。油脂、バター、魚介乾製品、魚介冷凍品、ペットフードなどに使われているそうですが、あまり表示で見たことはありません。化粧品やカップめんの容器に使われているのが問題で、知らず知らずに口にしている可能性があります。
*発色剤
亜硝酸ナトリウム、硝酸カリウムなど。ハム、ベーコン、ウィンナーなどの加工肉には必ずと言って良いほど入っているかなりの危険物質。亜硝酸ナトリウムは肉や魚に含まれる「アミン」という成分と結びつくとニトロソアミン類という発がん物質が発生することで危険視されています。硝酸カリウムは近年使用が減っているようです。
*漂白剤
亜塩素酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなど。亜塩素酸ナトリウムは柑橘類や卵、生食用の野菜などの漂白に使われますが、「最終食品の完成前に分解、又は除去すること」という条件付きで使うことができるので、売っているものは残っていない前提で何も表示はされていません。ないことになっていますが、本当に残っていないのかはわかりませんよね。亜硫酸ナトリウムは亜硫酸塩としてワインの酸化防止剤に使われることもありますが、ドライフルーツや甘納豆などの漂白剤として使われています。ワインで具合悪くなる人は実は酸化防止剤の影響かもしれません。中毒症状、胃や神経系に影響があるようです。
*防かび剤または防ばい剤
イマザリル、OPP、フルジオキソニルなどが代表的で、おもにアメリカや南アフリカなどから輸入する柑橘類やバナナなどの果物に対して、ポストハーベストとして用いられるものです。輸入物の果物は要注意で、皮はもちろん、果肉にまで農薬成分が浸透してしまっていることもあるので、果物は国産のものの方が安全かと思います。
今回は特に毒性が強い添加物として8種類挙げてみました。この8種類の分類に当てはまらないけれど避けた方が良いものもあるので、それはまた別途書いてみます。まず避けたいのは着色料、保存料、人工甘味料、加工肉、輸入果物というところですかね。コンビニやスーパーでお買い物する際に、どんなものに入っているのか是非チェックしてみてくださいませ。
・参考文献
『「食べてはいけない」「食べてもいい」添加物』渡辺 雄二 (著) 2014/6/22
・参考サイト